今や日本国内にもCBD製品が多数流通するようになりました。ですが、その中から安全な製品を選ぶのは難しいと感じてはいませんか?
安全性の高いCBD製品を選ぶには、しっかりとした知識を得てからでないと難しい一面もあります。

ここでは、安全なCBD製品の選び方について、さまざまな観点から重要ポイントを見ていきます。

この記事でわかること

・安全なCBD製品を選ぶポイント
・製造方法や原材料も重要
・日本製と海外製の違いと注意点
・粗悪品の見分け方

安全なCBD製品を選ぶポイント

安全に使用できるCBD製品を選ぶポイントはいくつかあります。

安全なCBD製品の選び方

・THCフリー
・GMP認定

特に、THCフリーの製品であるかどうかは、製品の安全性を大きく左右するので、必ず確認するようにしましょう。

THCフリー

「THCフリー」とは、「大麻成分THC(テトラヒドロカンナビノール)を含んでいない」ということを指します。

大麻の成分は、主にTHCとCBD(カンナビジオール)の2つに分かれます。
THCとCBDは、良く似ているようで実はまったく異なる特質を持っています。

内部リンク:国内外で話題の『CBD』とは一体なに?

THCの最大の特徴と言えば、気分がハイテンションになる向精神作用。
CBDは健康に良い作用をもたらしますが、THCは麻薬として禁止されている成分ですので、安全なCBD製品を選ぶ上でTHCフリーであるかどうか、しっかりと見極めることが肝心です。

日本に輸入されたCBD製品でも、わずかにTHC成分を含んでいたために、違法な商品となってしまったものがあります。たとえ微量ではあっても、THCが含まれたCBD製品は絶対に購入しないのが鉄則と心得ておきましょう。

GMP認定

GMP認定は健康食品の世界的な安全基準で、製品が体内に吸収された際の品質や安全性について厳しく定められているものです。

GMP認定とは

英語で「Good Manufacturing Practice」を省略した呼び方で、日本語に直訳すると「適正製造基準 (規範) 」という意味。
原材料選びからCBD製品の製造・出荷体制に至るまで、すべての工程において適正な製造基準及び品質管理が必須となる。

・体に有害な物質が含まれていないか
・残留農薬等の心配がないか
・成分配合は成分表のとおりに正しく行われているか
・異物混入などの恐れはないか

などの複数の検査項目を設け、原材料と加工後の各1回ずつの合計2回の検査が義務付けられている。

意外に思われるかもしれませんが、食品添加物などの表示は日本よりも海外の方が義務表示の項目が多く、規制が厳しいのです。
日本国内では、GMP認定を受けた医薬品が多いのですが、世界中では医薬品に限定されることなく食品類もGMP認定の対象にしようという本格的な動きが進行中です。

良質なCBD製品を選択するときは、品質が最重要。
CBD製品の品質について自己判断は難しいですが、GMP認定を受けた製品であればまず大丈夫でしょう。

その他については、次の章で触れていきましょう。

安全なCBD製品を選ぶには…製造方法や原材料も重要!

製造方法と原材料の注目ポイント

・オーガニック製法
・より高純度な精製工程
・non-GMO(GMO フリー)
・添加物フリー

安全な製品の選び方として、製造方法も重要なチェックポイントです。

オーガニック製法

CBD製品の種類によっては、100%オーガニックの麻が原材料で、さらにGMP認定を受けたものもあります。
オーガニック栽培で作られる麻(CBD製品の主原料)は、除草剤や農薬などを一切使わずに育てられ、生態系や人間の健康に配慮しています。

CBDオイルなど直接人の口に入るものは、100%オーガニックの製品を選択すると安心。オーガニックであれば、着色料や添加物を使わずに精製されており、製品処理の段階でも厳格な品質管理が行われています

CBDブランドによっては、オーガニック製法のもの中心に取り扱うところもありますが、特にそのようなこだわりのないメーカーもありますので、CBD製品を購入する際には確認してみるといいですね。

より高純度な精製工程

CBD製品がどのような過程を経て精製されたものなのか、購入前に調べておく必要があります。CBD専門店やデパートなど実店舗でCBD製品を購入する際には、必ず精製工程についても店員に尋ねておきましょう。

CBDの抽出方法は、オリーブオイル抽出、超臨界二酸化炭素抽出、アルコール抽出などの方法がありますが、その中でもっとも高純度のCBD製品の製造が可能なのは「超臨界二酸化炭素(CO2)」による抽出法です。

超臨界二酸化炭素(CO2)抽出とは

「超臨界」とは流体の一つの状態のこと。
高い安全性の中で、熱に弱い植物本来の栄養化や芳香成分を損なわない低温抽出が可能。

適切な方法で精製したCBD製品でないと、微量のTHC成分を含有してしまうことがあります。安全な製品を選ぶためにも、製造工程・精製工程・CBDの抽出方法について、正確な情報を入手しておくことをおすすめします。

non-GMO (遺伝子組み換えではない)

GMOは、「Genetically modified organism」の省略形で「遺伝子組み替え体」という意味。
non-GMOとは非遺伝子組み換え、つまり遺伝子組み換えされていないことを意味します。
non-GMOのことを「GMO フリー」という呼び方をすることもあります。

遺伝子組み換え作物は、アレルギーの原因となる可能性が指摘されていたり、環境バランスを崩してしまう危険性がゼロではないと言われています。

そこで、より安全なCBD製品を購入したい場合には、non-GMO、つまり遺伝子組み換えでない原料を使った製品をおすすめします。

添加物フリー

添加物フリーとは、着色料や保存料などの添加物を使っていないということです。

CBD製品によっては着色料や香料、保存料などの不必要な添加物が含まれたものもあります。保存料や添加物のほとんどは一般の食品にも使われており、人体に安全なものです。

ですが、電子タバコなど吸入摂取向けの製品で使われる希釈材(プロプレン・グリコール、ポリエチレングリコール、ベジタブル・グリコール)は、長期的に吸入することによる人体への影響の研究が不十分となっています。
これらの希釈材は、燃焼させることで発がん性があることが分かっています。

加熱して吸引するようなCBD製品については、添加物・着色料・香料などにどんな成分が含まれているか、しっかりと確認をしてください。

日本製(国産)CBD製品の特徴海外製CBD製品の特徴
THC(麻薬成分)が含まれている危険性が少ないTHC(麻薬成分)が含まれている製品も存在する
海外製品よりも割高比較的安価に手に入る
パッケージがオシャレ製品ブランドが豊富

CBD製品について大きく2つに区分すると、海外製と日本国内製のものがあり、上記のような特徴があります。

日本製・海外製、ここをチェック

CBD製品に「Made In Japan」の文字が入っていれば日本国産品であることがわかります。

しかし、製造されたのが日本国内ではあっても、一般的に原材料の麻は海外で栽培されたものです。なぜなら、日本国内では大麻の栽培について法律で禁止されており、万が一、許可なく国内で大麻を栽培した場合は法律違反とみなされるからです。

つまり、日本製と言われるCBD製品は、海外から原料を輸入して国内で最終製造した製品のことなのです。

原材料の麻の生産地がどこの国なのか、購入前に確認しておくと良いでしょう。ただし、製品によっては、麻の生産地がどの国なのか記載されていない場合もあります。
逆に、どの国で栽培されたか明確にしているメーカーは信頼性が高いとも言えますね。

日本で出回っているから安心、ではない

日本国内で流通されているCBD製品だからといって、「安全・安心の証」であるとは断言できません。

なぜなら、原材料の麻の栽培などの関係もあり、原材料の確保から製造・品質管理に至るまですべて一貫して日本国内で行うのは不可能だからです。日本国内でも質の良くないCBDが出回る可能性はおおいにあります

実際に、2020年2月、日本で販売されていたCBD製品から大麻成分THCが検出されたとして厚生労働省から注意喚起が行われました。

大麻成分THCを含有する製品について
…中略…
3種類の製品から、微量の大麻成分THC(テトラヒドロカンナビノール)が検出されました。

出典:厚生労働省HP「大麻成分THCを含有する製品について」

日本製だから安全と決めつけるのではなく、その製品の製造過程や流通形態、成分表示にもしっかりと目を向けてみましょう。

こういうものは粗悪品の可能性大

日本国内で販売されているCBD製品の種類は多数ありますが、すべてが良品であるとは断言できません。
中には、向精神作用があることで知られるTHCが含まれた粗悪品も流通しています
ネット上での口コミが良いからといってうかつに信用しないようにしましょう。

世界中で数多くのCBD製品が流通されている状況の中、国によってはTHCの使用が法律で認められている場合もあり、粗悪品や日本で使用できない製品が出回る可能性は極めて高いです。
今では個人輸入が簡単に出来るようになったこともあるので、個人でCBDを買う時には最新の注意が必要ですね。

CBD製品を購入する前に、ここをチェック

・製造会社と販売会社について確認
・第三者機関での臨床試験や検査の実施を確認

CBD製品を購入する際には、製造会社や販売会社の情報、また、第三者機関での検査結果などを確認しておくと安心

粗悪品の場合、製造会社と販売会社のどちらか、または両方が記載されていない場合があります。
仮に記載されていても、住所や電話番号が架空のものでないかどうか、入念に確認しましょう。

可能であれば、第三者機関で臨床試験や検査が実施されたかどうか、できる範囲で調べておくことをおすすめします。

いかがでしたか?
ここでは、安全なCBD製品の選び方を中心にお伝えしました。
健康やリラックス作用で注目され利用する人も増えているCBD製品ですが、安心して十分な効果を得るためにも、これらのポイントに注意して安全な製品を選んでくださいね。